地理学・歴史学を考える、フィールドワークと発表の方法、プレゼン大会に向けて

午前1時間は、先週金曜日に出した課題をもとに、地理学・歴史学のわかるところ、わからないところを生徒みんなで出し合い、それに対して私の方から多少意見を言うような形をとりました。<マルク・ブロックの有名な言葉>

「パパ、歴史は何の役に立つの」と子どもに聞かれたとき、小学生にも専門家にも同じ言葉で語れる人が、本当の歴史家である。
木村尚三郎「歴史は何の役に立つの」『歴史と地理』561、2003年より引用)

これに対してある生徒が、①「本当にこんな歴史家はいるのか?」②「本当に歴史は役に立つのか?」と言ったことが印象的でした。これらのことは私自身の課題でもあります。①のようにはまだなれませんが、②については少しは語れると思うので。
午前中もう1時間は、「フィールドワークと発表の方法」について、今後に向けて私の方から説明をしました。
午後は、2月15日・16日のプレゼン大会に向けての準備に、生徒たちは班毎に取りかかりました(私は図書館で見張りをしていました)。

プレゼン大会において文学部地理学科・史学科クラスでは、
大テーマは“川崎の地理と歴史”、
小テーマ名は必ず“(川崎の・に)○○が○○なのはなぜか?”
として発表を行います。

やはり班によって動き出しはまちまちのようですが、それなりに考え、今後の計画を立てていたようです。本日の班毎の課題は以下のようなものでした。

「調査経過報告書鄯」
■発表テーマ案(漠然としたものでも構わないから複数考えること)
■本日の調査概要
 【図書館利用】※使えそうな書籍は記録しておくこと
 【インターネット利用】※閲覧したホームページ名を記録しておくこと
 【その他、聞き取り調査・アポイント取りなど】
■今後の調査予定 ※具体的に記載すること
■本日の反省(班長が思ったことを記載)

出てきたテーマ案は以下の通りです。

・なぜ工業地帯になったのか?
多摩川沿岸になぜ工場が多いのか?
・川崎の空気が汚いのはなぜか?
産業道路がなぜ多いのか?
・陸軍登戸研究所はなぜ登戸なのか?
・川崎はなぜ空襲を受けたのか?
麻生区内に飛び地になっているところがあるのはなぜか?
・山と平地がなぜはっきり分かれているのか?
・なぜ「川崎」という名称なのか?
・川崎に光化学スモッグが多いのはなぜか?
・川崎の水がとても汚染されているのはなぜか?
・川崎の工業が発展したのはなぜか?
川崎市はなぜできたのか?
・川崎大師が有名なのはなぜか?
川崎市政令指定都市なのはなぜか?

中学生みたいなテーマばかりですが(困ったものだ)、これをどのようにして具体的に且つ斬新に掘り下げていくのか見ものです。
明日は、靖国神社神田神保町のフィールドワークです。天気も良さそうなので、久々に私も地図を持って、初心に戻って、フィールドワークしてみようかと思います。