予定通り行ってきました

先日私の所に案内が届いた國學院大學のCOEのシンポジウムに行ってきました。

国際研究会議「古代・中世の異文化間交流―固有信仰と外来宗教―」(国史学会共催)
□発題1:ウルフ・ドルービン(スウェーデン・元ストックホルム大学)
 「古ノルド語圏の信仰とキリスト教
 コメント:三橋健(事業推進担当者)
□発題2:徐永大(韓国・仁荷大学校)
 「韓国における原始宗教と仏教」
 コメント:李成市(早稲田大学
□発題3:鈴木靖民(事業推進担当者)
 「古代北海道の無文字社会と文字・記号・信仰―擦文社会と異文化間交流」
 コメント:蓑嶋栄紀(苫小牧駒沢大学) 
□発題4:村井章介東京大学)「禅宗の輸入と「日本化」」
 コメント:榎本渉(東京大学

國學院ということもあり、COEのテーマが神道であり、したがって、話の中心は宗教でした。私にとっては馴染みが…幸い今年は「靖国問題」を勉強していたので神道には少し関心があり、今までよりは話に興味を持って聞けたのでは?と思っています。
話の内容はどの発題も、もともとその土地にある宗教(土着主義的なもの)に対して、外来の宗教(普遍的・体系的要素を持つもの)が入ってくることによって、どのように社会が変化するのか?というもので、非常に面白く聞くことができました。話の詳細については、國學院COEが報告書を出すと思うのでそちらを待ちたいと思います。
ただ、残念なのはコメントをする方々があまりうまく活用されていなかったのでは?ということです。これは、発題2〜4のコメントの方々が、発題者と同時期のことを研究されていることから来ているのかもしれません。今回のテーマを扱うのであれば、やはり「近代化」の問題との連関・連動についても見据える必要があったと思います。特に、神道の問題から現代、そして未来を考えるのであれば、近代の問題は不可欠だと思います。今回のシンポの場合、発題者に対してコメントの方は他時代もしくは他分野(社会学、人類学、民族学言語学など)を専門とされている人の方がよかったと思ったのは私だけでしょうか?
いずれにしても広範な地域や時代を扱った今回のシンポを一日でやろうというのは、いささか無理があったように思えます。今後も議論を継続していって欲しいものです。