東アジア恠異学会第53回研究会のお知らせ
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特別企画「新撰亀相記の世界」
日時:2007年9月23日(日)13:00〜
場所:関西学院大学大阪梅田キャンパス(K.G.ハブスクエア大阪)
大阪市北区茶屋町19-19アプローズタワー14階の1408教室
【企画意図】
東アジア怪異学会は、これまで50回の例会と3回の大会を行い、2冊の編著を世に送り出してきました。そして、我々は「恠異」という言葉がもつ歴史的な意味、「恠異」とは何であるか、という問いに、第一論集『怪異学の技法』を経て、「恠異」の受容の観点からひとつの回答を出そうとしています。
それとともに、我々は「恠異」を発信する人々への関心も当初から持ち続けていました。具体的には、「恠異」を発信する手続きの古代における一例である亀卜の研究です。それは既に東アジア恠異学会・国学院大学21世紀COEプログラム共催シンポジウム「亀卜―未来を語る〈技〉―」、そして第二論集『亀卜―歴史の地層に秘められたうらないの技をほりおこす』となって結実しています。
そしてこのたび、「恠異」の発信と受容という恠異学会があつかってきた二つのテーマの結節点として、亀卜研究の更なる進展を目指して、我々は新たに『新撰亀相記』を考察の対象としました。『新撰亀相記』は、中世における『宮主秘事口伝』、近世における対馬の亀卜関係書へとつらなる亀卜書のルーツであるとされながらも、その内容や成立年代については議論のある、興味深い文献です。「恠異」を発信する「現場」において行われる「技術」を書き留める亀卜書という史料、それを取り巻く社会についての議論は発信と受容の問題に新たなる視座を提供してくれるとともに、「恠異」に向き合う我々がいかに史料に取り組むべきか、という姿勢を考えるよい機会になることと思います。皆さんの積極的なご参加をお待ちしています。
【プログラム】
(1)問題提起「『新撰亀相記』と亀卜」―大江篤氏(園田学園女子大学)
(2)報告1「『新撰亀相記』の文献的性格」―工藤浩氏(東京都立町田高等学校)
(3)報告2「『新撰亀相記』と氏族伝承」―下鶴隆氏(大阪府立泉北高等高校)
(4)コメント「『新選亀相記』と平安時代の亀卜史料」―榎村寛之氏(斎宮歴史博物館)
(5)シンポジウム「『新撰亀相記』と恠異学」司会:榎村寛之氏 パネラー:大江篤氏・工藤浩氏・下鶴隆氏
なお会の終了後、懇親会を予定していますので参加される方はお早く連絡下さい。