『歴史と地理』605号(日本史の研究217号)

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高校歴史の教科書で著名な山川出版社が出している雑誌『歴史と地理』605号(日本史の研究217号)が届きました。気になる論考が2つあります。
○三上喜孝「「境界世界」の特産物と古代国家―北方・南方世界との交流―」
○河内春人「(新刊紹介)『王権を考える―前近代日本の天皇と権力 (史学会シンポジウム叢書)』」
三上論文は、現在の東北地方以北の「北方世界」と南西諸島以南の「南方世界」の特産物が古代の京にどのようにもたらされているのかをまとめたものです。私の「唐物」研究とも密接に関わる内容なので、今後、この三上論文の内容をについてもっと地域と時代を広げてやれたらと思いました。
河内論文は、東京大学の史学会が行ったシンポジウムの成果をまとめた本の紹介です。この本は、日本の「王権」というものを根本的に問い直そうという主旨のもとに書かれた論文集です。河内氏は、これまでの王権論の成果をふまえた上で改めて天皇という存在を問う必要があることを締めくくりの文としています。
まだまだ、勉強することが尽きないと思う今日この頃です。