源氏物語漬け

minamasa2006-03-14

今日は、勤務校の久々の…というより3学期初めての「研究日」でした。3学期に入ってから、研究日である火曜日は、都合により授業を私の方でしなければならなかったので(好きでやっていたのでいいのですが)、今日のような形で1日余裕ができるというのは貴重な機会です。特に事務的な急ぎの仕事もなかったので、研究の一環として、先月の予告通り、上野毛五島美術館へ行ってきました。
五島美術館では、2月18日より3月26日まで、特別展「よみがえる源氏物語絵巻―平成復元絵巻のすべて―」が行われます。

徳川美術館(愛知県)と五島美術館が所蔵する国宝「源氏物語絵巻」の絵画をもとにした「復元模写」が完成した。これを機に、12世紀当時の画面を現代に再現し鮮やかな色彩を甦らせた「平成復元模写」19図すべてを一堂に集め、過去の模写作品とともに華麗なる王朝絵巻の姿をしのぶ。
五島美術館ホームページ(http://www.gotoh-museum.or.jp/top.html)より

平日だしそれほど混んでいないと思い、午後余裕を持って出掛けましたが、大間違いでした!入り口に差し掛かると「1時間待ち、入場規制を行っています」と書かれた札が!!館内には大行列ができていて、美術館内にある庭園の方までのびる勢いでした。「最後尾」というプラカードをもったおじさんのところへ行くと、「今の時間はまだ(列が)短いほうだよ」と言っていました。源氏人気恐るべし!!
40分くらい経ち、やっと私は入場できましたが、狭い館内には絵巻に見入る人だかりが!こんな状況では、何も見えない!と思いましたが、よく考えてみたら、私は『源氏物語絵巻』に関する知識も関心もそれほどないので、すべてを隈無く見ることもないと思い、前半の部分を重点的に見てきました。
展示は、1つの図に対して、①12世紀当時の絵巻、②昭和復元模写、③平成復元模写、が順番に並んでいました。これらを比べることによって、「昭和復元模写」が見た目と感覚で描いてしまっていることがよくわかりました。例えば、「昭和復元模写」では鳥居が赤くなっているのに対して、「平成復元模写」は木材の色で模写が行われていました。昭和の方は、おそらく「鳥居は赤いもの」という感覚で模写がなされたのでしょう。「平成復元模写」は、最先端の技術を使って「12世紀当時の絵巻」を分析した上で復元していることもあり、非常に細かい部分まで模写が行われていました。「昭和復元模写」と「平成復元模写」を比べてみると、衣装の紋様などは明らかに違うものも少なくなく、「平成復元模写」の鮮やかさには圧巻でした。
帰りにグッズ売り場に寄りましたが、ここにも人だかりが!源氏人気恐るべし!!図録だけ買い、館を出ました。
★今日届いた本

源氏物語と王朝文化誌史

源氏物語と王朝文化誌史

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