地理学・歴史学の実践―その2

今日の授業、午前中は19日の授業の続きである「実践」を、午後は週に1度の担任クラスでのホームルームでした。
今日の「実践」のテーマと内容は以下の通りです。

■「アジア」とは何か?③―古代中国の「世界」観―
…「世界」が具体的にどのような内容・構造で考えられていたか、中でも「ヨーロッパ」と「アジア」およびそこに住む人々に関してどのように考えられていたか?今回は、紀元前後、前回の古代ギリシアと同時期の中国における「世界」観、所謂「中華思想」について。
■「アジア」とは何か?④―地理学的規定から見た「アジア」―
…現在、「アジア」と言った場合、どのような地域を指すのか?地図への書き込み作業を通じて具体的に考えてみる。これによって、「アジア」というのは、現在の国家領域・国境を基準にしているのではなく、川・湖・海・山脈などの「環境」を基準としていることを理解する。

前回に続き、講義形式の授業でしたが、興味深く聞いている生徒とあまり関心なさそうな生徒がはっきり分かれていたように思えました。もし、生徒がこのブログを見ていたら、これまでの授業の感想をコメントなりメールなりで知らせて欲しいものです(笑)。
次回の「実践」は、同テーマで、「大航海時代」「世界(史)の一体化」を「ヨーロッパ」側から見た視点、「アジア」側から見た視点、それぞれについて行う予定です。次回のキーワードは、マラッカ海峡
★今日の授業に関連する本
西嶋定生古代東アジア世界と日本 (岩波現代文庫)』(岩波現代文庫、2000年)
堀敏一中国と古代東アジア世界―中華的世界と諸民族』(岩波書店、1993年)
堀敏一中国通史 問題史としてみる (講談社学術文庫)』(講談社学術文庫、2000年)
○石見清裕『唐の北方問題と国際秩序 (汲古叢書)』(汲古書院、1998年)
○金子修一『隋唐の国際秩序と東アジア (歴史学叢書)』(名著刊行会、2001年)
松枝到アジアとはなにか』(大修館書店、2005年)
○李成市『東アジア文化圏の形成 (世界史リブレット)』(山川出版社、2000年)