無事終了!

本日の授業をもって、選択授業の世界史特講は終了しました。
「「靖国問題」と「アジア」」というテーマにどこまで近づけたか、かなり疑問ですが、最後の方の授業で、イランとインドの近代国家と祭祀・宗教との関係を比較し、歴史的展開の差異の中で「靖国問題」を日本特殊の問題としてではなく、アジア近現代史が持つ全体的な問題(近代化がもたらした問題)としてとらえることができたのではないかと思います。
この発想自体は、私独自のものではなく、小川忠氏や子安宣邦氏のご著書に教えられたことです。

国家と祭祀―国家神道の現在

国家と祭祀―国家神道の現在

このように、国内の問題としての「靖国問題」としてとらえるのではなく、歴史そのものが持つ問題としてとらえることにより、様々な視点で過去〜現在を見つめ直すことができ、そこから未来を考えることが可能になるわけです。
また、この授業では、最後の3回でディベートを行いました。
テーマは、ズバリ!「日本の首相は靖国参拝をすべき―賛成?反対?」
授業で扱った情報や個人レポート報告から得た情報などを活用して、活発な議論をしていました。私の講義よりこちらのほうが白熱していたのが、いいのか、悪いのか…ディベートはある程度、その内容に関する知識がないとできないので、何回か同じテーマでやることによってその内容を深めていくことができます。また、誤解して考えていたことなども他の人の意見を聞くことによって修正できるので、有効な手段であると再認識しました。
生徒の感想の内容もあまり悪いことが書かれていなかったので(そうそうはっきりと否定する生徒がいるとは思いませんが)、結果良ければすべて良しとしましょう!!