日本史研究会大会

minamasa2005-10-08

今日は京都入りです。くわしいことは明日書きますので、しばらくお待ち下さい。と書いて、翌日帰ってきたので、ここに書き加えていきたいと思います。
8日朝、品川から新幹線で京都に向かい、昼間に京都に着きました。前々から予告していた通り、毎年京都で行われる日本史研究会の大会に行ってきました。初の日本史研究会大会参加となりました。あちらの関西の方々には、「あれ?いつもいなかった?」みたいなことを言われましたが、本当に初めてです。そんなに私の存在は、今まで目立っていたのでしょうか?いつもけん玉を携帯していたら目立つかも知れませんが、そんなことはしていません。
日本史研究会は、関西最大の在野の研究会であり、機関誌『日本史研究』を発行しています。ちょっと前に書いた関東の歴史学研究会(機関誌『歴史学研究』発行)に対して、関西に日本史研究会といった構図です。
さて、今年度の日本史研究会大会ですが、まず1日目の8日(土)午後は全体会であり、「中世仏教の国際環境」というテーマのもと、3人の報告者で行われました。報告者と題目は以下の通り。
 ○上川通夫氏「日本中世仏教の成立」
 ○横内裕人氏「自己認識としての顕密体制と「東アジア」」
 ○古松嵩志氏「考古資料・石刻史料よりみた契丹(遼)の仏教」
私は、仏教史が専門ではないので、正直細かい仏教的なことはわかりませんでしたが、11世紀における契丹仏教への注目という点で3報告とも共通していたことに非常に共感を覚えました。
契丹(遼)という遊牧民族国家が東アジアで直接的に仏教を通して大きな影響力を持っていたという視点は、今後の展開に期待できます。
というのは、私は卒業論文で東アジアにおける金と銀の流通について検討し、その中で契丹北宋の関係における銀について、ウイグル商人の動きに考慮して検討したことがあります。ここで考えたことと今回大会報告の仏教からみた国際情勢は、けっこう関連するかも知れません。久々に卒業論文を引っ張り出して、改めて考えてみたいと思います。
ここまで、専門外の人にとっては、なんだかよくわからないことを書いてしまいました(反省)。
話は変わりまして、日本史研究会大会では、通常の2割引で書籍販売をしていました。歴史学研究会東京大学の史学会大会など、大きな学会ではたいていこのような書籍販売が行われています。
ということで、本日買った本は…
◇佐藤宗諄先生退官記念論文集刊行会編『『親信卿記』の研究』(思文閣出版、2005年)→写真
 …10世紀の貴族、平親信が蔵人だった時代に残した日記です。このようなまとまった形でこの史料が刊行されるのは初めてかと。私は、この史料を修士論文で扱ったことがあったので、これから改めてこの本を考慮して分析し直していきたいと思います。そのうち…。
奈良女子大学「日本史の方法」研究会『日本史の方法』創刊号(2005年3月)
 …こちらは雑誌です。気になる論文がたくさんあったので買ってしまいました。
今回は、いつもより買わなかったと思います。いつもこのような場に行くと、最低4万円は使ってしまっているので…。今回は怒られ呆れられることはないかと。
夜は、関西の研究者の方々と懇親会に参加しました。普段話をすることができない“関西弁”の方々といろいろなことが話せて、楽しいひとときを過ごしました。関西の人々を関西と一括りにすると怒られてしまうかもしれませんが…。