期末試験採点中です

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今日で期末試験期間も終わり、いよいよ勤務校も夏休みの雰囲気が出てきました。教員は常に仕事ですが…。試験も終わり、急ぎ担当教科の採点作業へと入っております。
予想はしていましたが、私が担当する日本史の「デキ」(ここでいうデキとは点数のみのこと)がいまいちです…。まだすべての担当クラスの採点をしたわけではありませんが、パラパラと見ている限り、あまり「デキ」は良くなさそうです。答案返却後、今回の結果については夏休み中に分析をしようと思います。
今回のような結果について、大枠の理由はなんとなく検討がついています。
第一に、用語だけを丸暗記しているので、その用語がいつの時期の何と関連して意味のあることなのかがつかめていないということです。歴史的流れの中にその物事をおとして理解しきれていないというわけです。おそらく「覚えないと!覚えないと!」という気持ちだけが先行しているので、無理矢理、脳の中に知識を整理もせずぶち込もうとしてしまっているわけです。そんなこと、私にも無理です(私は暗記が苦手ですので…)。
このことと関連して、おそらく生徒たちの考えの中に、歴史を含めた社会科系=暗記、という構図が頭の中にあり、「社会科系は暗記ができれば良いんだろう!」といった「ノリ」(私が一番嫌いな言葉)があるのだと思います。だから、無理矢理に暗記を試みて失敗してしまうというわけです。最近の大学センター試験でも、社会科系は丸暗記だけではもはや太刀打ちできない状況にあるのも、社会科系=丸暗記ではないというささやかな訴えが込められていると私は勝手に思っています(ただし、用語を知識としてきちんと知っておくことは大前提で、この点のみだけであれば暗記も必要です)。
第二に、それは生徒たちに事前に知らせてあることでもあります。中間試験後に、生徒たちに配布した「日本史通信」にそのことは書きました。以下、その一部(期末試験について問答形式になっています)をそのまま紹介します。

【I】今度の期末試験はどのように出すつもりですか?
【某】中間試験はほんの挨拶代わりです。これで出題の形式がおおよそわかってくれたと思います。中間試験の問題は野球で言うとストレート勝負でしたが、これからは変化球をどんどん混ぜていきたいと思っています(笑)。丸暗記は通用しませんよ!
【I】ということは難易度が上がるということですか?
【某】そうではなく、日本史の流れとつながりをいかに理解しているかを問うだけです。中間試験の範囲(原始〜奈良時代)は中学校でも一通り学習するところですが、今回の期末試験の平安時代のところは、中学校では詳しくはやらない範囲です。律令制から摂関政治を経て院政へ、そして鎌倉幕府の成立、この流れの中でどのような物事が歴史的流れに影響を与えているのか?何が変わったのか?そんなことを自分なりに整理してみてください。
【I】難しそうですね…。

平安時代は、流れがつかみにくく、急に源平の武士の似たような名前がたくさん出てくるので「面倒な時期」ではありますが、この時期にも、現代を考える上で重要な要素がたくさんあることを少しでも知ってくれればと思います。だから暗記だけされても困るわけです。
「デキ」が悪くても、今とも関連する現代的な課題がなんとなくわかってくれれば良いと思う今日この頃です。ただ、やはり多少は「デキ」が良いほうがお互いに安心はしますが…私も反省して授業について考えるので、生徒たちもいろいろと考えてくれればと思います。