地理学入門―その5「「アジア」とは何か?―「世界」における「ヨーロッパ」と「アジア」―」

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今日の午前中は、私による地理学入門の授業を行いました。授業の内容の柱は以下の2つでした。

1.「世界」における「ヨーロッパ」と「アジア」の区別…古代ギリシアにおける「世界」認識としての地図の歴史と「ヨーロッパ」「アジア」の区別の誕生の背景について。
2.古代中国の「世界」観…「世界」が具体的にどのような内容・構造で考えられていたか、中でも「ヨーロッパ」と「アジア」およびそこに住む人々に関してどのように考えられていたか?今回は、紀元前後、古代ギリシアと同時期の中国における「世界」観、所謂「中華思想」について。

古代ギリシアと中国の「世界」に対する考え方、「地図」という考え方の有無などを、具体的に生徒たちに考えてもらいました。「アジア」という枠組みを、(前回の地理的に見た場合のことをふまえた上で)歴史的に見て「ヨーロッパ」中心の一面的な見方をするのではなく、当該地の意識の一つとして古代中国の「世界」観を取り上げることにより、「地図」も「国境」も関係ないまったく違う見方をしていたことに気付いてもらえれば、今日の授業は成功ですが、さて…(生徒に書いてもらった感想を見る限り、それなりに考えさせることができたようですが)。